体験記

回避行動を繰り返した結果どうなったか|パニック障害の私が後退を経験して学んだこと

2026年6月18日

回避行動とは何か

パニック障害や不安障害の治療でよく出てくる言葉に「回避行動」があります。

簡単に言うと、

「不安になる状況を避けること」

です。

例えば、

  • 電車に乗らない
  • 急行を避ける
  • 新幹線を避ける
  • 飛行機を避ける
  • 人前に出るのを避ける

といった行動です。

私自身も長年にわたり、さまざまな回避行動を繰り返してきました。

その経験から言えるのは、

回避行動は短期的には楽になりますが、長期的には苦しみを大きくすることがある

ということです。

私が最初に行った回避行動

パニック障害になった当初、私は電車が怖くなりました。

理由は、

「途中で発作が起きたらどうしよう」

という不安です。

そこで、

  • 各駅停車を選ぶ
  • 乗車時間を短くする
  • 途中で降りられる経路を選ぶ

ようになりました。

当時は合理的な判断だと思っていました。

実際、不安は軽くなったからです。

しかし今振り返ると、

それは問題の解決ではなく先送りでした。

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回避すると一時的には楽になる

回避行動の厄介なところは、

本当に楽になることです。

例えば、

電車を避ける。

すると不安は消えます。

飛行機をキャンセルする。

するとホッとします。

だから脳は学習します。

「避けたから助かった」

と。

しかし実際には、

危険だったから助かったのではありません。

単に不安から逃げただけです。

それでも脳は、

「電車は危険」

「飛行機は危険」

という誤った学習を続けてしまいます。

しかし症状は少しずつ悪化していった

私の場合、回避行動は徐々に広がっていきました。

最初は急行電車だけでした。

しかし次第に、

快速電車

↓

普通電車

↓

駅間10分

↓

駅間5分

という具合に苦手な範囲が拡大しました。

気づけば、

電車に乗る前から駅間時間を調べるようになっていました。

さらに、

少しでも駅間時間が長い路線を避け、

大幅に遠回りするルートを選ぶようになりました。

乗車時間は長くなりました。

移動は不便になりました。

それでも安心できるなら良かったのですが、

不安は消えませんでした。

むしろ強くなっていったのです。

気づけば路線バスしか使えなくなっていた

症状が進行すると、

駅間5分すら怖くなりました。

電車に乗ること自体が苦痛になったのです。

そこで今度は路線バスを利用するようになりました。

しかし路線バスは本数が少なく、

移動効率も良くありません。

日常生活の自由度はどんどん下がっていきました。

私はそこで初めて、

回避行動が自分の世界を狭めていることを実感しました。

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一度克服したはずなのに再び乗れなくなった

私にはさらにショックな出来事がありました。

実は過去に、

  • 新幹線のぞみ
  • 飛行機
  • 沖縄出張

まで克服していたのです。

しかし2020年、

飛行機内で強い不安を経験しました。

その後、

帰りの飛行機を回避しました。

その瞬間は安心しました。

しかし代償は大きかったです。

飛行機だけでなく、

電車まで苦手になっていったのです。

私はそこで、

回避行動の怖さを改めて知りました。

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回避行動から学んだこと

長年の経験から学んだことがあります。

それは、

不安を感じることと、危険であることは違う

ということです。

パニック障害では、

不安を危険信号として受け取ってしまいます。

しかし実際には、

不安が強くても何も起きないことがほとんどでした。

私が新幹線に乗れた時も、

飛行機に乗れた時も、

不安はありました。

それでも行動した結果、

脳は少しずつ学習を修正していきました。

回避してしまったときはどうすれば良いのか

もちろん、

人間ですから回避してしまうこともあります。

私も何度もありました。

大切なのは、

回避したことを責め続けないことです。

重要なのは、

「次にどうするか」

です。

回避してしまったら、

より小さな課題に戻って再挑戦する。

認知行動療法では、この考え方を大切にします。

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今、回避を繰り返している方へ

もし今、

電車を避けている。

新幹線を避けている。

飛行機を避けている。

そんな状況でこの記事を読んでいる方がいたら、

私の経験から一つだけお伝えしたいことがあります。

回避すると、その日は楽になります。

しかし、

その安心は長く続かないかもしれません。

私自身、

回避を続けた結果、

生活範囲がどんどん狭くなりました。

一方で、

少しずつでも挑戦を続けた時期は、

確実に前へ進むことができました。

だからこそ今は、

「不安を消してから行動する」のではなく、

「不安を抱えながら少しずつ行動する」

ことが大切だと考えています。

回避行動を繰り返した20年以上の経験から得た、私なりの結論です。

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