Contents
はじめに|呼吸法だけでは不十分だった
再発したパニック障害によって、「普通電車(駅間5分・10分)」の再トレーニングを始めた私は、カウント呼吸法を中心に少しずつ成功体験を積み重ねていました。
しかし同時に、限界も感じていました。
呼吸法は確かに効果があります。
けれど、先日のように想定外の非常停止に巻き込まれた時には、焦って呼吸が乱れてしまいます。
そこで今回は、呼吸法に加えて新たな方法を試すことにしました。
「ツボ押し」です。
「ツボ押し」を導入
以前、カウンセリングで「五感法」という不安解消法を教わりました。
不安というのは、頭の中の思考に意識が集中することで増幅します。
この意識を分散するため、
・視覚
・聴覚
・嗅覚
・味覚
・触覚
これら五感を刺激して“外側”へ注意を向けることが重要でした。
ツボ押しは、触覚を強く刺激するための道具として役立つと思ったのです。
呼吸法+ツボ押しの組み合わせ
駅間10分区間に入ると、木製ツボ押しで手を刺激しながら、風景を眺めていました。
すると、不思議なくらい平常心だったのです。
以前の私は、
「あと何分」
「降りたくなったらどうしよう」
と頭の中だけで戦っていました。
しかし今回は、
ツボの刺激
車窓の風景
電車の揺れ
呼吸
など、意識が分散されていました。
その結果、不安が暴走しなかったのです。
この時、
「呼吸法だけに頼らなくてもいい」
と初めて思えました。
呼吸法+ツボ押しの組み合わせ
再び駅間10分の反復練習。
この日は、目的区間の2駅前から、
呼吸法
ツボ押し
を同時に開始しました。
以前失敗した時は、不安が強くなった瞬間に呼吸が乱れ、ただ焦って深呼吸してしまっていました。
しかし今回は違いました。
ツボ押しによって、意識が少し外へ向いています。
そのため、呼吸法も乱れません。
結果、終始落ち着いたまま駅間10分を乗り切ることができました。
これはかなり大きな収穫でした。
不安対処法は、一つに依存しない方が良い。
複数の方法を組み合わせることで、安定感が増す。
そんな感覚がありました。
再び非常停止に巻き込まれる
駅間10分は問題なくクリア。
しかしその後、またしてもどこかで非常停止ボタンが押されたらしく、駅間停止に巻き込まれました。
これが、やはり苦しい。
停止時間が読めないからです。
私は、目を閉じて音楽を大音量で聴き、外界を遮断しました。
ところが、一曲終わっても電車は動きません。
次の曲を探している間に、不安が一気に強くなってきました。
「あれ、まずい」
そう思った瞬間、以前ならパニックが加速していたと思います。
ツボ押しが思考の暴走を止めた
その時、ふと思い出しました。
木製のツボ押しグッズです。
手を刺激してみると、
触覚
痛み
手の感覚へ意識が向かいました。
すると、不安への集中が少しずつ弱まっていったのです。
さらに周囲の様子も見えるようになり、
「あ、自分だけじゃない」
「みんな普通に待っている」
という感覚が戻ってきました。
やがて運転再開。
停止時間は、おそらく8分程度だったと思います。
以前の私なら耐えられなかったかもしれません。
「対処法を複数持つ」という意味
今回の経験で強く感じたのは、
「対処法を複数持つことの重要性」
でした。
もし呼吸法だけしか持っていなかったら、
呼吸が乱れた瞬間に崩れていたと思います。
しかし、
呼吸法
ツボ押し
景色を見る
音楽
など、複数の逃げ道があることで、不安の一点集中を防げるのです。
パニック障害では、
「絶対これで大丈夫」
という万能技を探したくなります。
けれど現実には、そういうものはありません。
その日の体調や状況によって、効く方法も変わります。
だからこそ、“引き出し”を増やすことが大切なのだと思いました。
まとめ|不安との戦い方が少し変わってきた
再発直後の私は、
「不安を消そう」
「発作を起こさないようにしよう」
と必死でした。
しかし最近は、少し考え方が変わってきました。
不安があってもいい。
ただ、不安だけに支配されなければいい。
そのために、
呼吸する
ツボを押す
景色を見る
音楽を聴く
そんなふうに、自分を“今ここ”へ戻していく。
認知行動療法とは、結局その繰り返しなのだと思います。
