長期休暇になると、なぜか気持ちが落ち着かなくなる。
パニック障害を20年以上経験してきた私は、ゴールデンウィークや長期休暇になると、平日とは違った不安を感じることが何度もありました。
「せっかくの休みなのに、何もしていない」
そんな焦りや寂しさが、いつの間にか予期不安につながっているように感じたのです。
この記事では、2020年のゴールデンウィークに実際に強い不安を感じた日のことを振り返りながら、私が長期休暇と不安について考えたことを紹介します。
2020年のゴールデンウィークに強い不安を感じた
2020年5月4日、ゴールデンウィークも終わりに近づいていました。
夕方5時頃、私は長期休暇特有の、漠然とした不安をかなり強く感じていました。
当時、私は不安が強いときに処方薬を服用することがあり、この日もワイパックスを1錠服用しました。
しかし、しばらく経っても不安はすぐには消えませんでした。
その後、午後8時頃になって家族と公園へ散歩に出かけることになりました。
家族と話しながら歩いているうちに、少しずつ気持ちが落ち着いていきました。
薬を飲んでから3時間ほど経っていたこともあり、この日の経験だけから「散歩が薬より効いた」と断定することはできません。
ただ、私自身にとっては、
「不安が強いとき、家の中でじっとしているより、外に出て体を動かすことで気持ちが切り替わることがある」
ということを実感した出来事でした。
なぜ長期休暇になると不安が強くなるのか
散歩をしながら、私は「なぜ長期休暇になると不安を感じやすいのだろう」と考えていました。
平日の夕方であれば、
「今日も一日が終わった」
という解放感があります。
仕事が終われば家に帰り、好きなことをして過ごせることを幸せに感じます。
ところが休日になると、夕方になったときに別の感情が出てくることがあります。
「今日も何もしなかった」
「せっかくの休みなのにもったいなかった」
「もう一日が終わってしまう」
そんな感覚です。
特にゴールデンウィークのような長期休暇では、この感覚が何日も続きます。
私の場合は、こうした「休みを有効に使えていない」という感覚が、漠然とした不安につながっていたのではないかと考えました。
もちろん、これはあくまで私自身の経験から考えたことです。
パニック障害や不安症状の原因や経過は人によって異なるため、誰にでも当てはまるとは考えていません。
「何もしない休日」が必ずしも休養になるとは限らない
私は以前、乗り物が苦手だったこともあり、休日になると、
「どこにも出かけたくない」
と思うことがよくありました。
平日の仕事で疲れているのだから、休日くらいベッドでゆっくりしていたい。
そう考えるのは自然なことだと思います。
しかし、私の場合は、何も予定を入れずに一日中家で過ごしていると、夕方になってから、
「今日一日、何をしていたんだろう」
と感じることがありました。
そのため、
休むことと、何もしないことは必ずしも同じではない
と考えるようになりました。
大切なのは、予定を詰め込んで忙しくすることではありません。
散歩をする。
庭の手入れをする。
趣味に時間を使う。
家族と出かける。
少しだけ普段と違うことをする。
私の場合は、このように「今日はこれをやった」と思える時間を作ることで、休日の満足感が変わるように感じました。
私が長期休暇で意識するようになったこと
この経験から、長期休暇では次のことを意識するようになりました。
1.休暇の最初に、小さな予定を入れておく
大きな旅行やイベントを計画する必要はありません。
「午前中に散歩する」
「庭の手入れをする」
「家族と昼食を食べに行く」
といった、小さな予定でも構いません。
何も予定がないまま休暇に入ると、私の場合はスマートフォンを見ながらベッドで過ごしてしまいがちでした。
そこで、あらかじめ一つでも予定を決めておくようにしました。
2.体を動かす時間を作る
2020年のゴールデンウィークに家族と散歩したとき、私は実際に気持ちが落ち着いていく感覚を経験しました。
もちろん、散歩がパニック障害を治すという意味ではありません。
私の場合は、外に出て歩くことで、家の中で不安について考え続ける状態から気持ちを切り替えやすかったということです。
そのため、長期休暇にはできるだけ体を動かす時間を作るようにしています。
3.「充実した休日」を大げさに考えない
若い頃は、長期休暇になると自然にやりたいことがいくつもありました。
しかし、仕事を続けているうちに、いつの間にか趣味や「やってみたいこと」が少なくなっていました。
だからといって、
「定年後は毎日を充実させなければならない」
と考える必要もないと思っています。
まずは、
「今日は散歩できた」
「今日は庭の手入れをした」
「読みたかった本を読んだ」
くらいで十分です。
小さな達成感を積み重ねることが、私にとっては休日を過ごすうえで大切でした。
長期休暇の過ごし方は、定年後の生活にもつながる
この経験から、私はもう一つ考えるようになりました。
それは、
「定年後、仕事がなくなったら自分は毎日何をして過ごすのだろう」
ということです。
私は長く仕事中心の生活を送ってきました。
仕事がある間は、
「休日になったら休もう」
と考えていれば、それなりに生活が回ります。
しかし、定年後は「休日」という概念そのものが変わります。
毎日が休日になるからです。
もし、その状態になってから、
「何もすることがない」
「やりたいことが分からない」
となれば、長期休暇のときに感じていた不安と同じような感覚を、毎日感じることになるかもしれません。
だから私は、定年後の生活について考えるとき、
お金の準備だけでなく、時間の使い方も準備しておく必要がある
と考えています。
これは、私が「定年後に再就職せず自由に暮らしたい」と考えるようになった理由の一つでもあります。
パニック障害との付き合いから学んだこと
私は20年以上、パニック障害と付き合ってきました。
その中では、
「薬を飲めば大丈夫」
「外出すれば大丈夫」
「休めば大丈夫」
といった単純な答えでは解決できないこともたくさんありました。
一方で、
不安が強くなったときに何をしているのか
どんな状況で不安が強くなるのか
何をすると気持ちを切り替えやすいのか
自分にとって無理のない行動は何なのか
を少しずつ知っていくことで、自分なりの対処法が見えてきました。
長期休暇に不安が強くなることも、その一つでした。
2020年のゴールデンウィークの経験から、私は「何もしないで休むこと」だけではなく、「小さな楽しみや活動を予定に入れること」も意識するようになりました。
これは、あくまで私自身の経験です。
同じような不安を感じている方にとっても、もし参考になる部分があれば取り入れてみてください。
まとめ|休暇の過ごし方も「後半生の準備」になる
2020年のゴールデンウィーク、私は長期休暇の終わりが近づくにつれて不安を感じ、家族との散歩をきっかけに気持ちが落ち着きました。
その経験から、私が考えたことはシンプルです。
休むことは大切。でも、何もしないことだけが休みではない。
小さな予定を入れる。
体を動かす。
家族と過ごす。
趣味を楽しむ。
そして、「今日はこれをやった」と思える時間を作る。
こうしたことは、パニック障害への対処というだけでなく、これからの人生をどう過ごすかを考えることにもつながっています。
私は2032年に定年を迎え、その後は再就職せず、自分の時間を大切にして暮らしたいと考えています。
そのためにも、現役時代のうちから、
「仕事がなくなったら、自分は何をして過ごしたいのか」
を少しずつ探しておきたいと思っています。
精神的な自由と経済的な自由。
その両方を準備しておくことが、私にとっての「人生後半の準備」です。
