体験記

【パニック障害】タバコを吸うと不安が強くなっていた|喫煙とパニック発作の体験

2026年5月23日

私は20年以上、パニック障害と付き合ってきました。

その間、新幹線や飛行機に乗ることが難しくなったり、予期不安に悩まされたり、認知行動療法に取り組んだりと、さまざまな経験をしてきました。

その中で、長い間気づかなかったことがあります。

それは、

「タバコを吸った後に、不安が強くなっていることが多い」

ということでした。

当時の私は、タバコを吸えば気持ちが落ち着くと思っていました。

仕事でストレスを感じたとき。

新幹線に乗る前。

飛行機に乗る前。

そんな場面で、気持ちを切り替えるためにタバコを吸っていました。

ところが、過去の日記を読み返してみると、私の場合はどうも逆だったのです。

この記事では、私自身の経験を振り返りながら、喫煙と予期不安・パニック発作との関係について書いてみたいと思います。

「タバコを吸えば落ち着く」と思っていた

私は若い頃からタバコを吸っていました。

仕事の合間に一服する。

食後に一服する。

ストレスを感じたら一服する。

それが当たり前の生活になっていました。

特に、

「これから大変なことがある」

という場面では、タバコを吸うことが多かったと思います。

例えば、

  • 新幹線に乗る前

  • 飛行機に搭乗する前

  • 仕事で緊張する場面

  • 頭から仕事のことが離れないとき

などです。

当時の私は、

「タバコを吸えば、気持ちを切り替えられる」

と思っていました。

今振り返ると、かなり強い思い込みだったと思います。

ある日、タバコを吸った後に不安が強くなった

ある日のことです。

ゴールデンウイークに入って数日後、夕方にタバコを吸いました。

そのとき、なんとなく落ち着かない感じが出てきました。

まだパニック発作というほどではありません。

ただ、

「なんとなく嫌な感じがする」

という感覚でした。

その後、時間が経つにつれて不安が強くなっていきました。

そして最終的には、不安を自分でコントロールできない状態になり、パニック発作が起きました。

そのときは、

「なぜこんなことになったのだろう」

と思いました。

以前から「タバコとの関係」が気になっていた

実は、この経験以前から、

「もしかしてタバコと予期不安には関係があるのではないか」

と感じることがありました。

しかし、私はなかなかタバコをやめられませんでした。

若い頃からの習慣です。

何度か禁煙に挑戦したこともありましたが、長続きしませんでした。

それに、

「タバコを吸うとリラックスできる」

という感覚を持っていました。

だから、

「パニック障害のためにも禁煙したほうがいい」

と思いながらも、なかなか実行できなかったのです。

日記を読み返して気づいたこと

その後、私は過去のパニック発作や予期不安について書いていた日記を読み返しました。

すると、あるパターンが見えてきました。

新幹線に乗る前。

飛行機に乗る前。

仕事で強いストレスを感じているとき。

こうした場面で、私はタバコを吸っていました。

そして、その後に不安が強くなることが何度もあったのです。

もちろん、日記を読み返しただけで、

「タバコがパニック発作の原因だった」

と断定することはできません。

当時は、乗り物に対する予期不安そのものが強かったからです。

それでも、

「少なくとも私の場合、タバコを吸った後に不安が強くなることが繰り返されている」

ということには気づきました。

「リラックスするためのタバコ」が逆になっていた

ここで、私は少し考え方を変えました。

私は、

タバコを吸う → リラックスする

と思っていました。

しかし、自分の記録を振り返ると、

タバコを吸う → その後に不安が強くなることがある

という経験も積み重なっていました。

つまり、

「リラックスするために吸っていたものが、私の場合には必ずしもリラックスにつながっていなかった」

のです。

これは、かなり大きな気づきでした。

特に気になったのが「乗り物に乗る直前」だった

振り返ってみると、特に印象的だったのが、

「これから新幹線に乗る」

「これから飛行機に乗る」

という直前にタバコを吸っていたことです。

当時の私にとって、新幹線や飛行機は大きな挑戦でした。

「ちゃんと乗れるだろうか」

「途中で不安にならないだろうか」

そんな予期不安を抱えながら、タバコを吸っていたのです。

今考えると、

不安を感じている状態でタバコを吸い、その後の身体感覚をさらに気にする

という流れになっていたのかもしれません。

ただし、これもあくまで現在の私が当時を振り返って考えたことです。

当時の状況から、タバコが直接の原因だったと証明できるわけではありません。

「タバコを吸わない」という選択をしてみた

そこで私は、

一度、完全にタバコをやめてみよう

と決めました。

きっかけになったのは、先ほどのパニック発作でした。

「もしかすると、自分の場合はタバコが不安を強めているのかもしれない」

そう考えたことで、これまで何度も失敗してきた禁煙に、本気で取り組もうと思えたのです。

そして今回は、

その日から完全に禁煙しました。

「本数を減らす」ではなく、やめることにしました。

今まで何度も失敗した禁煙が、今回は続いた

それまでにも禁煙には何度か挑戦していました。

しかし、仕事のストレスなどを理由に、また吸ってしまう。

そんなことを繰り返していました。

ところが今回は違いました。

「タバコを吸うと、またパニック発作が起きるかもしれない」

という気持ちが強く、

タバコを吸いたいという気持ちより、吸わないことを選ぶ気持ちのほうが強くなった

のです。

結果として、私はそのまま禁煙を続けることができました。

禁煙してから気づいたこと

禁煙してから、私は一つの変化に気づきました。

以前のように、

「タバコを吸った後に不安が強くなる」

という経験がなくなったのです。

もちろん、これだけで、

「禁煙したからパニック発作が治った」

とは言えません。

私にはパニック障害そのものへの治療や認知行動療法もありました。

そのため、禁煙だけが原因だったとは考えていません。

ただ、

私自身の経験では、禁煙後に以前のようなパターンがなくなった

ということは事実です。

それは、私にとって大きな意味がありました。

「タバコ=安心」という思い込みを見直した

この経験から、私は「タバコを吸えば安心する」という考え方を見直しました。

以前は、

タバコを吸う
↓
気持ちが落ち着く
↓
乗り物に乗る

というイメージでした。

しかし、自分の経験を振り返ると、必ずしもそうではありませんでした。

少なくとも私の場合、

不安を感じる
↓
タバコを吸う
↓
その後、さらに身体や気持ちの変化を気にする
↓
不安が大きくなる

という流れになっていた可能性があります。

だから私は、

「不安を感じたからタバコを吸う」という行動そのものをやめる

ことにしました。

パニック障害になったことが、禁煙のきっかけになった

パニック障害になったことで、私は多くのものを失いました。

新幹線や飛行機に自由に乗れない。

仕事の出張を避ける。

行きたい場所に行けない。

当時は、本当に苦しい経験でした。

一方で、振り返ってみると、パニック障害をきっかけに生活を見直した部分もあります。

その一つが禁煙です。

もしパニック発作を経験していなければ、私は今でもタバコを吸っていたかもしれません。

そう考えると、あの経験をすべて「失ったもの」だけで終わらせる必要はないのだと思えるようになりました。

禁煙をきっかけに、生活そのものを考えるようになった

禁煙だけではありません。

パニック障害を経験したことで、私は、

「これからの人生をどう生きたいのか」

についても考えるようになりました。

仕事中心だった生活を見直す。

家族との時間を大切にする。

定年後の生活を考える。

経済的な自由を得るために資産運用を勉強する。

こうしたことも、私の中ではパニック障害を経験したこととつながっています。

もちろん、

「パニック障害になって良かった」

と簡単に言えるほど、楽な経験ではありませんでした。

命の危険を感じたこともあります。

諦めざるを得なかったこともあります。

それでも、長い時間をかけて振り返ってみると、

失ったものだけではなく、そこから得たものもあった

と思えるようになりました。

私の経験から言えること

この記事で伝えたいのは、

「タバコを吸うとパニック障害になる」

ということではありません。

私自身の経験を振り返ると、

「タバコを吸った後に不安が強くなることがあり、それに気づいたことが禁煙のきっかけになった」

ということです。

喫煙とパニック発作との関係については、私自身の体験だけで医学的な結論を出すことはできません。

ただ、もし喫煙していて、

「タバコを吸うと落ち着くはずなのに、なぜかその後に不安になる」

という経験があるなら、

一度、自分の記録を振り返ってみる

という方法は、私自身の経験からは意味があったと思います。

おわりに|「自分の場合」を振り返ることから始まった禁煙

私は長い間、

「タバコを吸えばリラックスできる」

と思っていました。

ところが、過去の日記を読み返すことで、自分の中に別のパターンがあることに気づきました。

タバコを吸った後に不安が強くなる。

それが何度も起きている。

その気づきが、私にとって禁煙の大きなきっかけになりました。

そして、禁煙後は以前のようなパターンがなくなりました。

これが医学的な因果関係を証明するものではないことは分かっています。

それでも、

「自分の経験を記録して振り返る」

ことには意味がありました。

パニック障害との付き合いは、必ずしも一直線ではありません。

私自身、何度も後戻りしました。

それでも、その経験を振り返ることで、

「自分は何がきっかけで不安になりやすいのか」

「どんな行動をすると楽になるのか」

「その行動は本当に自分にとって良いものなのか」

を考えられるようになりました。

今回の禁煙も、その一つでした。

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