通勤や日常生活に違和感が出始めた頃から、
少しずつ「夜」が怖くなっていきました。
昼間は、まだなんとかやり過ごせます。
でも、夜になると、
逃げ場がなくなるような感覚がありました。
一人の時間が怖くなる
その頃、妻は里帰り出産で家を離れており、
久しぶりの一人暮らしでした。
本来であれば慣れているはずの環境です。
それなのに、
一人でいること自体が怖くなっていました。
「このままおかしくなるのではないか」
そんな不安が、
静かな部屋の中で大きくなっていきました。
眠れない夜
真夜中、突然、不安に襲われます。
じっとしていられない。
部屋の中を歩き回る。
身体を動かしていないと、
何かに飲み込まれそうな感覚がありました。
気がつくと、
腕立てや腹筋を繰り返していました。
疲れ果てて、
ようやく朝を迎える。
そんな日が続いていました。
徐々に広がる恐怖
最初は「夜」だけだったものが、
夕方や暗くなる時間帯にも広がっていきました。
「また来るかもしれない」
その予感だけで、
落ち着かなくなります。
人といるのに、孤独
ある日、研究室の仲間との飲み会がありました。
以前の私は、
こういう場が好きで、よく話すタイプでした。
でもその日は、
ほとんど何も話せませんでした。
周りは楽しそうなのに、
自分だけが別の場所にいるような感覚でした。
ただ座っているだけで、精一杯でした。
限界
途中で席を外し、店の外に出ました。
椅子に座って、
押し寄せてくる不安と向き合いました。
もう、どうにもならない。
そう思ったとき、
心配した友人が声をかけてくれました。
初めて話した
それまで、この状態は
誰にも話していませんでした。
知られたくなかったし、
説明できる自信もありませんでした。
でもその時は、
もう隠していられませんでした。
ただ、
「おかしくなってしまった」
そう言って、泣いたことを覚えています。
救われた言葉
友人は、特別なことは言いませんでした。
「調子が悪いなら、病院に行けばいい」
それだけでした。
でも、その言葉で、
少し楽になった気がしました。
その夜は、友人が部屋に泊まってくれました。
久しぶりに、少しだけ眠ることができました。
初めての受診
後日、勇気を出して病院へ行きました。
正直、かなり抵抗がありました。
自分がそういう場所に行くとは、
思っていなかったからです。
診察室での記憶
医師に何を話したのか、
あまり覚えていません。
うまく説明できなかったと思います。
ただ、薬が処方されました。
不安が強いときに飲む薬でした。
当時の気持ち
薬を飲むことに、
少し抵抗がありました。
「自分はどうなってしまうのか」
そんな不安もありました。
それでも、
お守りのようなものとして受け取りました。
振り返って思うこと
今振り返ると、
あの時は限界に近かったのだと思います。
ただ、その時の自分には、
それを認める余裕がありませんでした。
生活は続いていきます。
外から見れば、
順調に見える出来事も増えていきました。
でも、自分の中では、
まったく違う状態でした。
次の記事では、
周囲からは順風満帆に見えながら、
内側では崩れていった時期について
書いていこうと思います。
